不動産投資をしていれば、青色申告の帳簿を作成し、提出しなければなりません。
確定申告の時期がくれば、ヤキモキする人も多いかもしれません。
ましてや初めての人であれば、戸惑うことも多いでしょう。
ここでは初心者向けとして、不動産投資の青色申告に使う帳簿作成あるいは提出等について解説しています。
目次
不動産投資の青色申告には帳簿を用意する
不動産投資の青色申告には、2つの書類を必要とします。
1つは所得税青色申告決算書(不動産所得用)であり、もう1つが確定申告書B(第1表、第2表)になります。
いずれも各税務署から入手でき、また国税庁のホームページからPDFファイルとしてダウンロードできます。
しかし現在ではe-Taxが利用できるので、わざわざPDFファイルをダウンロードし、手書き入力後に税務署に送付したり、持参したりする必要はありません。
パソコンとカード読み取り機器とマインバーカードがあれば、自宅で申告することができます。
なお、状況によっては源泉徴収票や売買契約書等も必要になります。
すぐに送付等ができるように準備しておくことも大事でしょう。
また青色申告は確定申告と同時期です。
毎年2中旬から3月中旬までが申告時期です。
さらに青色申告は10万円の控除が認められています。
不動産投資の青色申告の帳簿はまず不動産収支内訳書
不動産収支内訳書は、所得税青色申告決算書(不動産所得用)と同様です。
不動産に伴う収入や費用を記載することになります。
まず収入は家賃収入が含まれます。
あるいは礼金も収入の一部となります。
この他保証家賃等も不動産投資に伴う収入であり、送金明細書などを用意しておくようにしましょう。
しかし、敷金ついては収入とはなりません。
これは修繕用の預り金であり、借り手のお金に装用するからです。
次に費用ですが、管理費や修繕積立金があります。
管理会社等に支払う維持管理コストでもあり、通帳等を用意しておくことが大切でしょう。
また、管理代行手数料も費用に入り、家賃の代行等を管理会社に依頼している場合に発生します。
この他減価償却費やローンに伴う支払い利息等も費用に含まれます。
次に不動産投資の青色申告の帳簿として確定申告書Bを作成
所得税青色申告決算書(不動産所得用)の記載をした後は、確定申告書Bの作成になります。
所得税青色申告決算書(不動産所得用)が内訳書であれば、確定申告Bはまとめの帳簿と言えるでしょう。
不動産投資の収入もまとめた数字で記載します。
費用に関してもまとめた金額を入力します。
また不動産収入以外で所得があれば、給与や雑所得等も書き込むようにします。
さらに各種免除金額も書くことになります。
たとえば社会保険料控除があります。
あるいは配偶者控除や医療費控除が含まれます。
なお、e-taxで行えば、所得税青色申告決算書(不動産所得用)から該当項目に自動入力されます。
また基礎控除額もすでに記載されています。
不動産投資の青色申告として帳簿を提出
不動産投資の青色申告として、所得税青色申告決算書(不動産所得用)と確定申告書Bを提出することになりますが、送り先は自宅住所を管轄している税務署になります。
国税庁のホームページなどで探し出すことができます。
またe-taxで郵送するのであれば、最寄りの税務署の住所がプリントアウトされます。
該当部分を切り取り、封書に貼るのみで問題ありません。
しかしe-taxではインターネット経由で申告することができ、郵送しないで終わらすことができます。
この際、PDFファイルとして所得税青色申告決算書(不動産所得用)と確定申告書Bをダウンロードし、納税や還付金の振込まで保管しておくことができます。
もちろん、郵送もネット申告もせず、プリントアウトして税務署へ持参することも、全く問題はありません。
不動産投資の青色申告の帳簿提出後に納税や還付金
不動産投資の青色申告をした後は、納付もしくは還付金を受け取ることになります。
まず納付については、銀行や郵便局等から行うようにします。
期限があるため、しっかり守るようにしましょう。
もし期限に遅れたりすれば、延滞税が掛かります。
十分注意しておくべきでしょう。
また還付金に関しては、指定した銀行口座や郵便口座になります。
申告から1ヶ月程度掛かることもありますが、e-taxでネット申告をしたのであれば、数週間振込が早くなります。
また還付金振込のお知らせはハガキが送られてきます。
振込金額は銀色のシートで隠されているため、ハガキを受け取ったらシートを剥がし、確認してみましょう。
意外に簡単?不動産投資の青色申告の帳簿作成と提出
不動産投資の青色申告において、帳簿の作成や提出は、意外に簡単だと思われたかもしれません。
所得税青色申告決算書(不動産所得用)と確定申告書Bを用意し、該当項目に記載をし、管轄税務署へ提出するのみです。
e-taxでネット申告をすれば、書類のプリントアウト等も必要ありません。
必要機器さえあれば、すべて自宅で行うことができ、非常に容易な時代になっています。