マンションの間柱の寸法はどのくらいなのでしょうか。
間柱は、マンションだけでなく、木造や鉄骨造の建物において幅広く用いられる部材の1つです。
基本的には木造・鉄骨に関わらず同じように用いられるものですが、どのような役割があるのかをはじめ、実際の寸法や間隔などについても詳しくみてみましょう。
目次
マンションの間柱の寸法｜間柱とは
間柱とは建物において、柱と柱の間が広く、壁の仕上材や下地の構造材が渡せない場合に、柱の中間に補足して立てる垂直の構造部材のことをいいます。
また、通常の柱の断面は正方形ですが、間柱は断面が長方形で、建物の構造を支えるために用いるのではなく、主に外壁や内壁を取り付けるのに用いられます。
特に内壁として張られる場合は真壁や大壁用の石膏ボード、合板、ベニヤ板といった材料で、伝統工法となる土壁には間柱は用いられることはありません。
一方で、コンセントやスイッチといった電気設備のボックスの下地として、間接的に用いられることもあります。
マンションの間柱の寸法｜間柱も構造部材
間柱は下地材として用いられるため、構造部材ではないと考えられがちですが、外壁の下地材にも用いられる際には、荷重を受けることになるため、構造部材であるといえます。
ただし、間柱は地震力は負担しません。
このため、鉄骨造に用いられる間柱は両端をピン接合にし、地震力を一切負担させないようにしています。
マンションの間柱の寸法｜間柱の寸法と間隔
間柱の寸法は、木造の場合では、通常幅が30～50mmで、長さは主柱と同程度です。
これが短すぎる場合、外壁や下地材を釘で留めることができなくなってしまうため、主柱が100mmだった場合、間柱も100mmにそろえます。
また、鉄骨造の場合には、角型鋼管や広幅H形鋼が用いられ、100×100～200×200mm程度が一般的です。
ただし、建物の規模によって大きさは変わるもので、外壁受け以外の用途で用いられる場合にはこれよりも大きくなることがあります。
その際には計算によって間柱の断面を決めることになります。
一方、間柱の間隔としては、外壁の下地材として用いられる場合、300～450mm程度となっていますが、外壁が厚かったり、変形しにくい材質なら、さらに間隔を広げることも可能です。
このほか鉄骨の場合は、開口位置によって間柱の間隔を計算し、下地材として用いることは少ないことから、間隔は指定せず必要な箇所に入れることが多くなっています。
マンションの間柱の寸法｜間柱と胴縁
間柱と同様、壁の下地材として用いられるものに「胴縁」があります。
間柱は下地材ですが、この胴縁を受けるためのもので、主な違いは、間柱は胴縁の支持材あるいは外壁の下地材にもなるのに対し、胴縁は外壁の下地材としてのみ用いられるという点です。
また、胴縁には「縦胴縁」と「横胴縁」があり、これは胴縁を縦にするか横にするかだけの違いです。
ただし、胴縁の方向には風などの抵抗に耐える目的があり、壁が横方向に張られる場合は縦胴縁、壁が縦方向なら横胴縁を用います。
マンションの間柱の寸法｜間柱の見つけ方
壁に手すりや棚などを取り付けたい場合、強度のある間柱の位置に固定することになりますが、壁が張られた状態ではその位置がわかりません。
そこで、間柱がどこにあるのか見つける場合には以下のような方法があります。
ノックする
間柱のある位置は、ノックすると固い音がするため、音の変化で確認することができます。
磁石をつかう
壁となる石膏ボードは、ねじで間柱に固定されているものです。
このため、このねじの位置を磁石で探せばそこに間柱があることがわかります。
センサーを使う
間柱を見つけるには、専用のセンサーも販売されています。
これは、ライトが点滅して下地の位置を知らせてくれるものですが、こうしたものを利用してもよいでしょう。
このように、間柱は建築物において下地材であり構造部材でもあります。
また、間柱と胴縁は似たような部材となりますが、用いられる目的はやや異なるものです。