パンダ部屋とは? マンション用語の意味解説をします。
パンダ部屋という言葉をマンションを検討している際に聞いたことがあるかもしれませんが、それはどういう意味なのでしょうか。
パンダ部屋の「パンダ」はいわゆる「客寄せパンダ」の意味で使われています。
お客さんを呼び込むための部屋ですが、マンション販売側の意図はどのようなものなのでしょうか。
目次
パンダ部屋とは? マンション用語の意味|言葉の意味
パンダ部屋はマンションを検討しているお客さんに対してインパクトを与えるための、金額が安かったり非常に条件の良い部屋のことです。
宣伝材料としての部屋ですので、実際には全販売住戸のうちの1戸から数個にしか満たない場合が多く必ず買うことができるとは限りません。
新築マンションの広告などで、「1900万円台から」などの見出しを見て興味を持つこともあるでしょうが、よく見てみると最多販売価格帯はそれよりも1000万円も高いものだったというのはよくある話です。
マンションの価格は部屋によって大きく違いますので、1部屋が安いからと言って、全ての住戸が安いとは限らないのです。
パンダ部屋とは? マンション用語の意味|デベロッパーがパンダ部屋をつくる意味
デベロッパーがパンダ部屋をつくる意図は宣伝効果を期待してです。
マンションを売るためにはまずはお客さんに興味を持ってもらわなければいけません。
その意味では金額は非常に重要な意味をもっているので、安い部屋をみせることで問い合わせは多くなりそのマンションは人気があるように見せられます。
マンションのモデルルームに訪問した際に、誰もいない閑散としたところよりも、大勢のお客さんで賑わっていた方が安心する気持ちは誰にでもあるはずです。
デベロッパー側もパンダ部屋目当てのモデルルーム来場者ばかりだとしても「500組来場」などの広告を打つことも可能になります。
パンダ部屋があることで次々と見栄えの良い広告宣伝ができるようになるのです。
パンダ部屋とは? マンション用語の意味|パンダ部屋をつくるもう1つの意味
パンダ部屋は問い合わせを増やすことで、お客さんのリストを手に入れる役割もあります。
デベロッパーはお客さんの住所や連絡先のリストをとにかく欲しがります。
リストがあることでどんどん営業をかけることができるからです。
一度問い合わせたら何度が電話が掛ってきたり、頻繁にダイレクトメールが届くようになったという経験をされた方多いのではないでしょうか。
また、モデルルームに来場さえさせれば他の部屋を売ることができます。
パンダ部屋を目当てに来たお客さんに対して、金額は上がるものの、もっと内容の充実した部屋を紹介してその部屋を売ります。
マンション購入検討者は意外と予算に幅をもっているので、当初のパンダ部屋よりも遥かに高い部屋に決めることも珍しくはありません。
パンダ部屋とは? マンション用語の意味|踊らされないようにしましょう
デベロッパーはパンダ部屋は実際にはなるべくは売りたくはないものです。
しかし買う立場からすると、パンダ部屋以外は買わないという姿勢を貫くことも大切です。
もちろん本当に他の部屋に興味を持ったのであれば何ら問題はありませんが、あくまでも第1希望がパンダ部屋として出されている部屋であれば他の部屋でも良いということは匂わせない方が無難です。
もしも他の部屋でも良いと言ってしまうと、確実に別の部屋に当てこまれます。
デベロッパーとしてはパンダ部屋はそれほど多く用意できるものではないので慎重に使いたいものです。
パンダ部屋がきっかけで連絡してきた人が他の部屋に興味を持ったのであれば、まさに思惑通りです。
何かしらの理由をつけたり抽選をコントロールするなどをしてパンダ部屋は、そこではないと絶対に買えないという人のために残しておきます。
パンダ部屋とは? マンション用語の意味|買うことには慎重になるべき
そもそもパンダ部屋が買いかどうかでいうと、デメリットをどこまで受け入れるかによるといったところです。
いくら営業努力と言っても、価格が安いには理由があります。
日当たりが悪い、過去に事務所やモデルルームとして使用されていたなどのデメリットが存在します。
それでも気にならない、その予算でしか買えないという場合は構いませんが、気になるのであれば考えなおした方が良いです。
また、パンダ部屋があるマンションはパンダ部屋で引いている分の価格が他の部屋に乗せられている場合があります。
パンダ部屋以外は内容の割には高くなってしまうことがあるのでパンダ部屋があるマンションの購入自体にも慎重になる必要があります。
パンダ部屋とは? マンション用語の意味|まとめ
マンションは非常に高い買い物ですが、世の中には多くのマンションが供給されています。
その多くのマンションの中からお客さんに選んでもらうにはいろいろと広告や販売手法に工夫を凝らさなければなりません。
その意味でマンション販売におけるパンダ部屋は営業努力の賜物といえます。
しかし、購入側にはデメリットもあります。
パンダ部屋がマンション販売で持つ意味を理解して、それに踊らされない慎重な購入をご検討ください。