7000万のマンションの頭金の金額の妥当性について紹介をします。
マンションを購入する時というのは、金融機関と住宅ローンの契約を結び、その借入額を購入資金とするのが一般的です。
ただ、借入額が多くなるとその分利息額も高額になるため、頭金を用意します。
なお、頭金は多ければ多いに越したことはありませんが、過ぎると注意も必要です。
目次
7000万円のマンションにおける頭金
住宅ローンの頭金は多い方が理想的です。
マンションの購入価格を全額ローンで借入れることも不可能ではありませんが、当然その場合は借入額次第になります。
貸す側の金融機関にとっては貸付金を回収することが全てであり、利用者の返済能力が疑問と判断すれば貸出はしません。
例えば、7000万円の住宅ローンともなれば、平均年収400万円の一般サラリーマンが審査に通ることはあり得ません。
ところで、頭金というのはマンションの購入の際に、購入金額の一部を手持ちの現金で支払うことであり、頭金の額で購入を拒否されることはありません。
売主にしてみれば、頭金がいくらであろうと、住宅ローンを組んで、全額を一括で支払ってもらえればいいだけの話です。
7000万円のマンションにおける頭金の適正額
住宅ローンの審査において、金融機関では返済能力という観点から、貸付額は利用者の年収の1/3を適正としています。
仮に、7000万円を金利1.5%で30年返済で借入れると、返済総額は約8697万円になります。
毎月の返済額は241,584円、年間で2,899,008円の返済になります(ボーナス払い無し)。
2,899,008円を年収の1/3とする場合、年収は約870万円でなければなりません。
逆に、年収400万円の人が金利1.5%で30年返済の条件で借入れる場合の適正額は、3187万円です(毎月返済11万円、年間返済132万円、ボーナス払い無し)。
従って、年収400万円の人が7000万円のマンションを購入するには、3813万円の頭金が必要になります。
ただあくまでも、年収が30年間変わらないことを前提にした場合です。
7000万円のマンションに頭金を多く用意することの返済面でのメリット
7000万円のような高額のマンションに対して頭金を多く投入すると、返済面で以下のメリットがあります。
1.毎月の返済額が少なくなります
頭金を多く入れれば入れるほど、住宅ローンの借入額を減らすことができます。
借入額が減れば、返済期間や月々の返済額も減るため、家計における負担が減少します。
生活に余裕を持たせるためには、頭金を多く納めるに越したことはありません。
2.支払う利息が少なくなります
借入額が減ると、それに伴って支払う利息も減ります。
例えば、上記の7000万円を借入れた場合の利息は1697万円にもなっています。
頭金を多く支払えば、利息という無駄金を支払わずに済みます。
7000万円のマンションに頭金を多く用意することの審査や費用面でのメリット
7000万円のような高額のマンションに対して頭金を多く投入すると、審査や費用面でも以下のメリットがあります。
1.審査に通りやすくなります
頭金を多くして住宅ローンの借入額を減らせば、金融機関も回収リスクが小さくなることで、審査に通りやすくなります。
また、リスクが小さいことで、金利などの条件面でも優遇してもらえます。
2.諸費用が安くなります
住宅ローンの負担は借入額だけではありません。
例えば、ローン保証料は一括前払い、または金利に上乗せされます。
借入額が増えると、ローン保証料も高くなります。
また、抵当権の設定登記にかかる登録免許税は借入額に対して課されるため、借入額が少ないほど税額が安くなります。
7000万円のマンションに頭金を多く用意することのデメリット
頭金を無理して多く支払うことには、以下のようなデメリットもあります。
1.手持ち資金が減ることで、急な出費に対応できなくなります
手持ちの預貯金をすべて7000万円のマンション購入の頭金として使ってしまうと、急な出費の発生した時に回せるお金が無くなります。
仮に、高金利のカードローンを利用せざるを得なくなると、却って家計に負担を与えかねません。
2.購入機会を失うことがあります
現在は物価が安定していますが、頭金の貯まるのを待っている間に物価が高騰したことで、購入希望に見合ったマンションの価格が上昇し、結果的に頭金がさらに必要になる、ということが起こり得ます。
7000万円のマンションの購入における頭金の是非
7000万円のような高額のマンションの購入は一生に一度の買物と言えます。
そして、高額な住宅ローンを組むことになり、しかも何十年もの長い返済が課されます。
従って、将来に渡って生活に支障をきたさないような返済金額で済むように、頭金を十分に確保することが最優先になります。
何より大事なのは、自分の資金力にそぐわないマンションを購入しないことです。