不動産投資の雑居ビルには色々な問題点があるという話をご存じでしょうか。
成功例ばかりが取り沙汰されていますが、実はいくつか問題や失敗例なども存在します。
例を挙げると、入居者がやって来なくて困る、下の階で不祥事が発生した際に巻き込まれたなどです。
これだけでは分かりにくいので、5つの記事にて紹介していこうと思います。
不動産投資における問題点を知るきっかけになれば幸いです。
目次
不動産投資の雑居ビル|下の階でボヤ騒ぎが発生した人の例
雑居ビルの2階に投資を行い、飲食店を開業した人の例です。
この人が住む下の階層にて、ある日突然ボヤ騒ぎが発生しました。
幸いにも火はすぐに収まったので、怪我人などもいなかったようです。
ただ、火と煙は雑居ビルの設備に大きなダメージを与えたせいか、電気系統がやられたため復旧するのに2ヶ月近くかかったと書いていました。
店を開けるどころではなかったので、復旧が済むまで休業したとも述べています。
下の階層に何かあれば、上にいる人にも影響が出てしまうのは良くあることなので、雑居ビルが抱えている根本的な問題とも言えます。
火災保険に入っておく、ビルの人達と親睦を深めていざという時に連携を取れるようにする、などである程度なら対策できるかも知れません。
不動産投資の雑居ビル|入居者が中々やって来ない例
地方に住むとある人が駅近くの空き地に不動産投資を行って、雑居ビルを建築しました。
あとは入居者が来るのを待つだけとなったので、その人は分かりやすい位置にテナント募集と書かれた広告を貼付けるなど、宣伝活動も精力的に実施したそうです。
そして建築から1年が経過したのですが、駅の側という好条件でありながら入居者はいませんでした。
周囲には飲食店やスーパー、コンビニなどが並んでいて人通りも多い地域だったため、何故ここだけ空き室が目立つのかと悔しそうに意見を述べていました。
結果論となりますが、雑居ビルにテナントとしての魅力が低かったのが原因に見えます。
店舗が一通り揃っているので、新規で参入をするのはリスクが高いと需要家達が判断した可能性もありそうです。
地方の駅付近の場合は、人通りが増える時間帯が夕方から夜にかけての間に限られます。
主に電車を利用して帰ってきた学生や社会人達がお客となるので、夕方頃が混雑しやすいです。
そして彼らが喜びそうなのは飲食店やコンビニ、おかずを購入できるスーパーなどです。
どれも既に店があることから、新規で参加するのは無理だったように見えます。
不動産投資の雑居ビル|ビルに劣化が始まった例
4階にテナントを入れている人が5階のオーナーの所にやって来て、天井から水滴のようなものが垂れてくると言いました。
案内される形で現場へ行き調べると、確かに天井裏から水が落ちているので、ビルに劣化が始まったと感じたそうです。
その後、業者を呼んで調べた所、天井裏にある配水管に隙間が生じていたのが原因だと分かりました。
オーナーは保険会社に連絡を入れたり、劣化対策で呼んだ業者と協議したり、4階の人と費用面で相談したりしたため大変だったと述べていました。
雑居ビルは時間が経過すると劣化により、壁のあちこちにヒビが生じたり、雨漏りが発生したりすることがよくあります。
前もって対処するには、保険に入るか常日頃から様子見するぐらいしか手の打ちようがないです。
保険は簡単に済ませられますが、様子見については下の階層にいる人の許可が必要となるので、やりにくいと思われます。
雑居ビルにはこうした側面もあるので、何かが起こるのを未然に察知するのは厳しいです。
不動産投資の雑居ビル|エレベーターを設置しなかった例
その人は5階建ての雑居ビルを建築したのですが、エレベーターを内部に設置しませんでした。
設置するには数百万以上の費用が追加でかかってしまうためです。
階段があるからいらないだろう、と考えたのも設置しない理由でした。
あとはお客が来るのを待つだけでしたが、残念なことに3階より上の層を希望するお客は登場しませんでした。
建築から半年後、ついに根負けしたその人は4階と5階の家賃を引き下げて募集を開始しました。
値下げしたおかげで加入者がようやく現れたと、疲れた表情で感想を書いていました。
4階以降まで階段を使って移動するのは、一般人なら誰しもがきついと感じます。
需要家はその心理を読み取り、リスクがあると判断して募集に応募しなかったのでしょう。
あと、家賃が下がった時に応募したのは若いオーナーで、借りた階層へ若者向けの居酒屋を設置したようです。
若者なら階段を使って移動しても体力的に問題ないので、頑張れば繁盛しそうに見えます。
不動産投資の雑居ビル|住人が屋上へ行けないと苦情を述べた例
雑居ビル内で生活を始めた人が、屋上の様子を知りたいと思い上へと移動をしました。
ところが、屋上へ行くための階段は上る度に細くなっていたので、途中から横を向きながら移動したそうです。
その人は階段の設計が手抜き工事になっていると、苦情のような意見を書いていました。
業者による設計ミス、人が普段から行かない場所だと判断して敢えて手抜き工事をした、など色々と理由は考えられます。
まともな階段を設置しようとするとお金がかかるので、費用の削減も狙いだったのかも知れません。
いずれにしても個人では対策のしようがないので、特に用がないのならば屋上へ行かない方が無難です。
不動産投資の雑居ビル|5つの例のまとめ
意外とありがちなのが、不動産投資をした雑居ビルに入居者がやって来ない例です。
立地条件がどれだけ良かったとしても、周囲の環境によっては需要家から相手にされないこともあります。
建ててから失敗に気づいたのは遅いので、建てる前の段階から周りの状態をよくチェックしないといけないです。
次によくあるのがビルの劣化、他の階層にいる入居者達がボヤ騒ぎを起こした例などです。
長年利用していると経年劣化がどうしても発生してしまうので、保険くらいは入っておいて損はないかなと思います。
それにボヤ騒ぎもいつ何時起きるか分からないので、いざという時に備えて非常階段を利用した避難訓練をしておけば役立ちます。