アパートのいっとうがい(一棟買い)とはアパートを丸ごと購入する投資スタイルの事を言います。
アパート全体を所有する一棟買いは多くの不動産投資家にとってひとつの憧れとも言える投資方法です。
一部屋投資よりも大きな可能性を持つ一棟買いですがリスクを考えて投資計画を建てないと成功は望めません。
一棟買い投資を成功させるには何が大切なのでしょうか。
目次
利回りが魅力のアパート一棟買い(いっとうがい)投資
アパート一棟買い投資が注目を集める理由のひとつが高利回りです。
不動産投資は全体的に利回りの高さが魅力ですが中でもアパート一棟買いは高い利回りが見込める投資として人気です。
エリアなど条件によっても異なりますがアパート一棟買い投資で見込める利回りは平均で6.5~10%とかなりの高水準です。
銀行預金でもほとんど金利がつかない状況の中でアパート一棟買い投資は資産活用の有効な選択肢の一つです。
一つ注意しなければいけないのがアパート経営につきまとうリスクです。
予想利回りは経営が順調に行った想定における数字でありリスク要因が絡めば収益は大きく悪化する可能性があります。
投資をする前にリスクについても知っておきましょう。
アパート一棟買い(いっとうがい)は立地が重要
アパート一棟買いで不動産投資を行うにあたってもっとも重要なのがアパートの立地です。
一棟買い投資を始めとした不動産投資では物件選びが最大のポイントになります。
物件選びの鉄則は「後から変更できない条件を優先する」ことです。
アパートの間取りや内装は後からでも工事で手を加えることができますが立地はどんなにお金をかけても後から条件を変えることはできません。
物件選びで立地を妥協してしまうと今後何十年間も不利な立地というハンデを抱えたまま投資せざるを得なくなってしまいます。
一棟買い投資をするならアパートの立地だけは絶対に妥協しないのが成功への第一歩です。
アパート一棟買い(いっとうがい)はランニングコストが負担になる
アパート一棟買い投資で考えておかなくてはいけないのが物件の維持にかかるランニングコストです。
不動産投資では物件の維持管理にかかるコストはオーナーが負担しなくてはいけません。
アパートを一棟買いすると室内から共用部分までを含めた全ての維持管理コストはオーナー負担になるため、ランニングコストを事前に計算しておかないと予想していた収益を大きく下回る可能性があります。
管理会社への委託費や修繕費、火災保険料やセキュリティ設備費用などアパートを維持運用していくにはさまざまなコストがかかります。
コストを出し惜しむと物件の人気が低下し収益率も悪化してしまいます。
割安な物件でもランニングコストが高ければ高収益は見込めません。
計算上の表面利回りではなくコストを計算に入れた実質利回りに注目して物件を評価してください。
住宅設備が強く影響するアパート一棟買い(いっとうがい)投資
近年のアパート一棟買い投資において重要視されているのが「住宅設備」です。
アパートといえば安かろう悪かろうというのは過去の話で、最近はアパート物件にも快適性や利便性が求められています。
物件選びのポイントとして住宅設備の充実度を条件にあげる人は年々増加しており、アパート一棟買い投資の成功は住宅設備が握っていると言っても過言ではありません。
逆に考えると不利な条件にあるアパート物件でも住宅設備次第で成功するチャンスがあるといえます。
オートロックや宅配ボックス、モニターホンやIH調理器など最新の設備が充実していれば立地の悪さや築年数を超えて入居者を確保できる可能性が生まれます。
設備投資はお金で直接的に物件の魅力を高められるアパート一棟買い投資にとって有力な選択肢です。
アパート一棟買い(いっとうがい)投資では耐震性能にも注目したい
数々の大地震を経験した日本ではかつて無いほどに耐震に対する関心が高まっています。
築年数の古いアパートは耐震性能に問題を抱えていることが多く安全に関心の高い人からは敬遠されがちです。
一つの基準となるのが1981年に施行された新耐震設計法です。
1981年以降に建てられたアパート物件であれば新しい耐震基準を満たしていますが、それ以前のアパートに関しては十分な耐震性能を有していない可能性があります。
一棟買い投資においてアパートが新耐震基準を満たしているかは投資の成功を左右する重要なポイントです。
築年数の古い物件を購入候補にするならば耐震補強工事の必要性や発生する追加コストを確認しておきましょう。
アパート一棟買い(いっとうがい)は魅力的な投資だが注意も必要
アパート一棟買いは不動産投資家にとって一つの目標です。
高い利回りや経営自由度の高さなど大きな可能性を秘めているアパート一棟買い投資は才能次第で大きく稼げるチャンスです。
しかし、初期費用の高さやランニングコストの負担など主に金銭面で注意すべき点が多いのも事実です。
最初の選択で投資の成否が大きく別れるのがアパート一棟買いの魅力でありリスクでもあります。
アパート一棟買いを成功させたいのならプランニングや物件選びなど時間とお金を惜しまず事前準備しましょう。