アパートローン 御三家とは

アパートローンの御三家として知られる、静岡銀行・スルガ銀行・オリックス銀行を始めとする地方銀行は各都道府県に存在しているものの、大都市である東京都と大阪府には有力な地方銀行よりもメガバンクが強いです。

地方銀行は地域の人口減少と法人融資額の減少に苦しんでおり、融資先のはけ口としてアパートローンに力を入れています。

アパートローン 御三家｜積極的な融資を行う

アパートローンの御三家として知られる静岡銀行・スルガ銀行・オリックス銀行は、地方銀行の中でも融資に対して積極的な姿勢を打ち出す数少ない銀行です。

地方銀行や第二地方銀行は、営業区域の人口減少に歯止めが掛からずに法人融資も設備投資を慎重に行う傾向が高くなったために貸付残高が減少しています。

大口融資はメガバンクに押さえられている状況では、住宅ローンの低金利と銀行窓口営業による手数料収入に頼るしかありません。

そこで収益性を高めるために目をつけたのが、金額が大きく住宅ローンよりも高金利で融資可能なアパートローンです。

アパートローン 御三家｜法人融資減少分をカバーすることが目的

アパートローンの御三家として知られる地方銀行は、法人融資減少分をカバーするために高金利で収益性が高い金融商品を探していました。

全国の地方銀行は、リーマンショック以降、長引く超低金利政策により融資からの収益性を高めることが難しくなり、隣接県への店舗拡大から同一県内のみで営業を行う縮小均衡路線に切り替わりました。

住宅ローンだけでは金利が低すぎて収益性が悪く、新たな融資先としてアパートローンに活路を見出したわけです。

御三家と呼ばれる静岡銀行やスルガ銀行は東京都と神奈川県にも店舗を構えていて、オリックス銀行はローンプラザのみによる営業を行うことで、融資機会を増やしています。

アパートローン 御三家｜広い融資エリアに特徴がある

アパートローンが必要となるエリアは、首都圏だけとは限らず地方都市であっても融資希望者は多数います。

御三家と呼ばれる静岡銀行・スルガ銀行・オリックス銀行は、本店を構える県だけでなく全国の幅広いエリアでアパートローン融資を実行して収益性を高めていました。

オリックス銀行はローンプラザのみの営業であって、ネット展開が中心ですから全国展開しやすいです。

スルガ銀行に至っては、静岡県以外に住む人からは認知度が低いものの不動産投資を行っている人ならば、誰もが知っているほど有名なほどアパートローンに対して積極的な融資を行っていました。

アパートローン 御三家｜住宅ローンよりも金利が高い

アパートローンに御三家地方銀行が積極的な理由として、変動金利ながらも住宅ローンでは金利が1%台となることも珍しくありません。

長引く超低金利政策により、住宅ローン金利が下げ止まった状況が続いています。

アパートローンならば、静岡銀行で年率3%台・スルガ銀行で年率3.5%～4.5%と高く、オリックス銀行は年率2%台となっていますが、元々破綻した山一證券の信託子会社から生まれた銀行だけにリスクが高い融資に積極的です。

貸付残高減少と低金利に苦しむ地方銀行の中で、アパートローンの高金利に着目して積極的な融資を行ったからこそ、収益性が高かったわけです。

アパートローン 御三家｜パッケージ化した融資態勢

アパートローンの御三家は、不動産担保ローンとして融資審査体制をパッケージ化しており、特に金利が高いスルガ銀行は仮審査に多くの銀行が2週間かかる内容を専門の部署で数営業日にてこなすほどです。

アパートローンは住宅ローンよりも総額が大きくなることが多いにも関わらず、住宅ローンよりも金利が高いために多少のリスクを取ってでも融資を行いたかったという地方銀行ならではの融資事情がありました。

融資先と収益性の確保だけでなく、アパートローンをパッケージ化したことで通常の審査体制とは異なる異常事態があったからこそ、スルガ銀行が行ったシェアハウス向けの不正融資に繋がったわけです。

アパートローン 御三家｜利用する時は冷静に

アパートローンで御三家を利用する際には、サブリース契約が一緒にセットになっていないか確認した上で一度冷静になる必要があります。

なぜなら、住宅ローンよりも高い金利設定のアパートローンは、入居者からの賃料により返済を行うのでサブリース契約のように10年後に家賃見直しが行われると、すぐに赤字に転落するからです。

アパートローンをどうしても組みたいならば、サブリース契約無しで自主管理を行うくらいのつもりで冷静になってから判断を行うと良いです。