マンションの値下がりはいつ頃になると予想されるのでしょうか?オリンピックを2020年に控えている2018年現在、東京都心部を中心にマンション相場は空前の高値が続いています。
しかしオリンピック後は需要が急落することが確実であり、現在の高値水準はいつまでも続くものではありません。
目次
マンションが値下がりするのはいつ?それは東京オリンピックが終わった2020年以降
マンション相場が大きく値下がりするタイミングとして有力なのが、東京オリンピックが終わった2020年以降です。
マンションがいつ値下がりするのかを予想する際に重要なのが現在の高値相場を生み出している需要がどこからきているのかということです。
現在の高値相場の理由は明確にオリンピック需要によるものであり、オリンピックが終われば需要が一段落してマンションが値下がりするというのは強い説得力を持つ予想です。
問題となるのはオリンピック終了によりマンションの値下がりだけでなく全面的な景気停滞も伴うことです。
建設需要の大幅後退により景気が停滞すれば国民の経済力が低下する恐れもあります。
マクロ経済的な懸念は抱えているものの、マンションの値下がりは高い確率で起こると見られています。
マンションが値下がりするのはいつ?2022年に農地の宅地転換が進むと価格破壊が一気に進む
マンション相場が高騰している理由の一つに土地需要に対して物件の供給数が少ないという事情が強く影響しています。
マンションを含む不動産は需要が高いからといって急激に供給を増やすことができません。
土地は有限であり供給数には必ず制約が生じるため、需要増に見合うだけの土地がなければマンション相場はいつまでたっても高いままです。
土地問題に大きな影響を与えると考えられるのが2022年に起きる「生産緑地の2022年問題」です。
生産緑地とはいわゆる農地のことです。
生産緑地法では農地に対して税の優遇措置を受ける代わりに30年間の営農義務が課されています。
この制度ができたのが1992年で、制度思考から30年が経過する2022年には営農義務が終了するため税金が高くなった農地を持ち続けるよりも宅地に転用しようと考える人が大幅に増えるのはほぼ確実です。
マンション向きの土地供給が増えれば建設ラッシュが起こり、需要過多で値下がりが起きると予想されます。
正確には値下がりは2022年に供給された土地に建物が完成して売りだされるタイミングになるため、いつマンション相場が値下がりするのかという質問には2022年から数年後という答えになります。
マンションが値下がりするのはいつ?超高齢化社会が到来する2025年に相場は大きく動く
マンション相場に強く影響するのが少子高齢化問題です。
少子化に伴う人口減少は住宅需要そのものの低下を招くためマンション価格の強い下落要因になります。
さらに無視できないのが高齢化問題です。
マンションを購入するのは働き盛りの30代から50代が中心で、高齢世代は積極的にマンションを購入しません。
特に後期高齢者は不動産を購入する可能性が低く、高齢化社会が進めば進むほど住宅需要の中でもマンション需要が相対的に低下します。
高齢化によるマンション値下がりは具体的にいつなのか、という問いに対する答えは2025年が大きなターニングポイントになります。
2025年には後期高齢者の数が日本の人口の5分の1を超え超高齢化社会が到来します。
需要減少と介護負担による若年世代の購買力低下の2つの理由によりマンション相場は大きく値下がりすると予想されます。
マンションが値下がりするのはいつ?2033年に深刻化する空き家問題で相場が暴落する可能性
マンション価格の問題を考える上で無視できないのが住む人のいない住宅、いわゆる空き家の問題です。
人口減少により深刻化する空き家問題ですが改善の兆しは見えません。
このままのペースで空き家が増えていくと2033年には全国の世帯数に対する空き家率が30%を超えると予想されます。
空き家が増えるというのは家あまりの状態であり、住宅市場における供給過剰が発生しています。
供給の増加は住宅市場全体の価格下落要因でありマンション価格も値下がりします。
さらに、この頃は団塊世代が寿命を迎える時期で人口減少も一気に進みます。
親世代が住んでいた実家が売りに出されるケースも増え、住宅相場の値下がりはさらに進みます。
2033年にはマンションだけでなく住宅市場全体の相場が大暴落する恐れもあります。
マンションが値下がりするのはいつ?多少の変動はあるが相場は大きく崩れない
いつかは起きるとされるマンションの値下がりですが、マンションは値下がりしないという強気の見方をする人もいます。
現在のマンション価格高騰は主に都心部を中心に見られる現象です。
主な理由はオリンピックによる不動産需要の上昇ですが、都心部のマンションに人気が集中する理由はそれだけではありません。
生活する上で都心部は非常に魅力的な立地です。
周辺施設は充実していますし通勤への利便性も高く、子どもの教育面でも都心に集まる名門校に通わせやすいのは大きなアドバンテージです。
将来的にも東京一極集中が解消される可能性は低く、他地域でマンション相場が値下がりしても東京だけは例外的にいつまでも高値水準が続くというのは十分に考えられる話です。
特に投資用物件としてのマンション価格を考えると高い収益性が見込まれる都心のマンション物件が値下がりする可能性は低く、不動産市場全体から見ると都心部だけ例外的に推移し続ける可能性はあります。
多少の相場変動はあるものの相場は大きく崩れることはなく、いつまでも都心のマンションが値下がりしないというのは一定の説得力をも強そうです。
マンション値下がりはいつになるかわからないが待つべき?
マンションを購入するタイミングというのは難しい問題です。
経済的な負担を抑えるには値下がりを待って安い価格で購入したいところですが、いつ起きるかわからないマンション値下がりを待っているとタイミングを逃してしまう恐れもあります。
生活設計や将来性を考えるとただ値下がりを待つだけというのはあまりいい戦略ではありません。
重要なのは価格に見合う利益が得られるかどうかです。
高い価格であっても生活が豊かになれば安い買い物と言えます。
求める価値に見合う価格かどうかを見極めることが失敗しないマンション選びにつながります。