不動産を値切るコツを紹介します。
不動産契約は一生で一番高価な買い物です。
高額な買い物だからこそ重要になるのが値下げ交渉です。
僅かな値引きでも価格そのものが高額なので値引き額は大きく、4000万円の物件なら1%の値引きでも40万円と1月分の給料に近い金額です。
目次
不動産を値切るコツ|物件の弱みを知り尽くす
不動産の値引き交渉で基本となるのが「物件の弱みを知り尽くす」ことです。
どんな不動産物件も必ず強味と弱味を持っています。
物件の弱みは付加価値となり価格上昇の要因になりますが、反対に物件の弱みは売れない理由に直結するため値引き交渉を有利に進める材料として機能します。
いいなと思う物件を見ると長所ばかりに目が行きがちですが値引き交渉のためにもすみずみまでチェックして物件の弱みを知り尽くしましょう。
物件そのものは素晴らしくても駅からの距離や日当たりが弱みになるケースは多く見られますし、中古物件であればリフォームにかかる費用が弱みとして発生します。
弱みを上手について値引きを引き出しましょう。
不動産を値切るコツ|交渉は強気に進めるのが基本
値切り交渉は強気に進めるのが基本です。
どんなに条件が整った良物件でも不動産というものはそう簡単に売れるものではありません。
業者はできるだけ早く物件を売却したいと考えているのである程度強気に交渉したほうが値切りやすいということを覚えておきましょう。
値切り額を具体的に提示するのであれば希望額よりも高額を提示してください。
100万円の値引きを希望して50万円引きで成立することはあっても50万円引きを希望して100万円引きで成立することはありません。
強気で高額値引きを要求しておいて妥協点を探るのが有利に交渉をまとめるコツです。
不動産を値切るコツ|ローン残債を確認
中古不動産の値引き交渉で使えるテクニックが残っているローン金額を確認する方法です。
まだローンが残っている中古不動産物件を売却する場合、最低でもローン残債を完済できる金額が売却の最低ラインになります。
残債が多いと値引き交渉の余地が少なくなりますが、完済間近で残債が少ない物件であれば条件次第で大幅値引きを勝ち取れる可能性が残っています。
残債は直接不動産業者に確認してもいいですが登記内容からもある程度の推測は可能です。
あまり足元を見るような値引き交渉をすると心象を悪くする恐れがあるので、残債を完済した上で相手も納得できる金額が手元に残るであろう値引き額を要求するのがポイントです。
不動産を値切るコツ|売りたい理由を知って値切り交渉を有利に
なぜその物件を売りたいのか、売却理由を知っておくのも値切り交渉では重要です。
新しい家に住み替えたい、まとまった資金を調達したい、維持費を節約したいなど不動産を売却する理由はさまざまです。
売却する理由によっては急いで買い手を見つける必要がありますが、売主が早期売却を最優先で考えているケースでは大幅に値引きしてでも売却を急ぎます。
例えば住み替えですでに新しい物件の契約が済んでいるようなケースでは早急に不動産を売却しないとローン返済計画に支障をきたすおそれがあるため、多少の損はかぶってでも早期契約を最優先で売却を進めます。
借金返済の資金作りのために不動産を売却するのであれば返済日までに何としてでも買い手を探さなくてはいけません。
売りたい理由を知ることで強気に値切り交渉を進められます。
不動産を値切るコツ|売れない物件ほど値切りやすい
不動産物件はすぐ売れるものではありませんが長期間買い手がが見つからないのは販売業者として歓迎すべきことではありません。
いわゆる売れ残り状態にある物件は価格を下げてでも売ろうと考えますが、売り出しからある程度の時間が立っているのに一度も価格が下げられていない物件は値切りのチャンスです。
本来であれば業者が下げていたはずの値引き分は値切りを要求できますし、長く買い手が見つからなかった事実も交渉では有利な材料になります。
特に新築物件の場合、新築として売り出せるのは完成から1年以内とルールが決まっています。
完成から10か月以上経過しているような新築物件はこのまま買い手が見つからなければ新築として売れなくなると押すことでさらに値切りを引き出せます。
不動産を値切るコツ|売り手の立場を尊重して円満な契約成立をめざす
不動産を安く購入するための値切り交渉は必須ですが、売り手の立場をないがしろにしてはいけません。
売り手が気持ちよく値引きに応じられるような状況を生み出すことが値切りを成功させる最重要ポイントです。
お互いに妥協できる金額を探すのが本来の値切り交渉であり、一方的に利益を求めるだけだと売却を断られてしまう可能性もあります。
相手の事情を考慮しお互いの立場を尊重することが円満な値切り交渉と契約成立につながります。